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tsukuru*hito (ツクルヒト)

tsukuruhito file #2

浜松から宇宙に飛び立つ、「モノづくり」と「ヒトづくり」。

原田精機株式会社 / 代表取締役 / 原田 浩利

Webメディアの企画・運営を手掛ける『PrmaCeed』の代表・岩田彰人が、さまざまな業界のキーパーソンと対談するこの企画。 今回のお相手は、わずか30名ほどの会社で自動車やオートバイの0次試作を行い、、大手が打ち上げる人工衛星部品の試作・製造を手掛け、そして自前の人工衛星の打ち上げにも挑戦している『原田精機』の代表・原田浩利さんです。 「2カ月に1度以上はゴルフを共にする仲」ということもあり対談は終始和やかに進みましたが、そこから浮かんできたのは原田さんの技術を追求し続ける姿勢とモノづくりにかける情熱。 いまにもロケットが飛び立ちそうな熱いメッセージをお届けします。

Chapter 1なければ作る。それがモノづくり。

岩田今日は原田さんの人となりや、いま手掛けていることを多くの方に知ってほしいと思い、対談の時間を設けてもらいました。よろしくお願いします。

原田うちは会社も全部“見える化”しているから、何でも聞いて。全部答えるよ。

岩田では、まず会社のことを教えてください。

原田もともと父親が「ヤマハ」の立ち上げに参加して、オートバイの製造に携わっていたんだ。2000GTエンジンを開発して一区切りついたと感じたようで、それから独立して作った会社が「原田精機工業」。当時は「原田工機」という個人事業だったけど、少しずつ人を増やして、いまは二輪・四輪に使う高精度部品の0次試作や人工衛星の開発を手掛けてる。

岩田原田さんと出会うまで、部品などの「試作だけ」をしている会社があるとは知らなかったんですよ。だからこそ、スゴイ会社だなと思ったんです。普通は試作がうまくいって製品化が決まれば、そのまま必要な部品の製造まで受注するじゃないですか。でも、それはしない。あくまで試作だけ。

原田厳密に言うと、うちは「削り屋」なんだよ。あらゆるモノづくりの工程には、必ず「削り」がある。特に高精度な部品ほど個々の良し悪しで性能が決まるから、メーカーの研究所みたいな立ち位置で削りの技術を磨き、さまざまな試作品を提供している会社だね。試作の対価で儲けが出れば内部留保して、次の研究費用に回す。

岩田でも、そのサイクルって本当に技術力が高くなければ回せないものですよね。各方面から評価されていないと。

原田だから「削り屋」として日本のトップに居続けるために、設備投資は惜しまない。金属も温度や湿度によって微妙に収縮するから、工場の外壁の塗料にはスペースシャトルで使われている遮熱材を粉体にして混ぜて省エネで温度管理ができるようにしたりね。セキュリティ対策でも静脈認証を導入しているから。

岩田そんなにセキュリティが厳しかったんですか。いつも事務の女性が「どうぞー」って何事もなく通してくれるので気付きませんでした(笑)

原田そう言われると、社長室までの道だけセキュリティが弱いかもしれないな(笑)

岩田原田さん自身は学校を卒業してすぐ原田精機に入社したんですか?

原田最初は自動車製造向け工作機械の会社で修業して、27歳の時に呼び戻された感じかな。うちでは自動車エンジンの試作を任されていたんだけど、それが好評でヤマハやトヨタのF1エンジンの試作も手掛けるようになってね。設計は手書きが主流だった時代にフランス製の3D設計システムを導入したり、大手エレクトニクス企業のCAD研究に参加したり、30代半ばまでは興味のあることをとことん突き詰めていたな。

岩田その姿勢や熱量はいまも全く変わってないように見えますよ。だけど、F1エンジンまで試作できるとわかったら注文も増えたんじゃないですか?

原田そうなんだよ。だから、今度は受注管理や進捗管理のシステムも自作、充実させた。

岩田「なければ作る」という行動力がすごいですし、原田さん自身、昔からモノづくりを思いっきり楽しんできたんですね。

原田岩田くんも、自分たちの力でいろいろなメディアを展開するのは楽しいだろう。それと同じだよ。モノでも、システムでも、メディアでも、アイデアと技術を振り絞ってカタチにすることが面白いんだ。

岩田確かに、「こんなメディアを作ったらどうだろう」「今後どうすればPVが上がるだろう」と考えている時はワクワクしますね。

原田この「つくる人」も新しいメディアでしょ。こういう発信できる場所を通して、もっと多くの人にモノづくりや人工衛星について知ってほしいんだよね。

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Tsukuruhito

原田 浩利

原田 浩利

原田精機株式会社
代表取締役

Company

原田精機株式会社

自動車、オートバイ、航空機、人工衛星などの精密部品の設計・開発・製造ならびに競技用車両の試作開発、供給のサポートを行う。

この記事を書いたライター

是永 真人

是永 真人 ( これなが まさと )