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tsukuru*hito (ツクルヒト)

tsukuruhito file #17

大切なモノ、仕事への取り組み方は、1世紀前から変わらない。

株式会社ソミック石川 / 代表取締役社長 / 石川 雅洋

Webメディアの企画・運営を手掛ける『PrmaCeed』の代表・岩田彰人が、さまざまな業界のキーパーソンと対談するこの企画。 今回のお相手は、自動車のハンドル操作をタイヤへ伝える重要保安部品「ボールジョイント」を製造している『ソミック石川』の代表取締役社長・石川雅洋さんです。 1916年に創業した同社は織機のボルト製造からスタートし、トヨタ自動車がカーメーカーとして飛躍するのに合わせて自動車事業へ移行。アメリカ、フランス、中国など6カ国に10工場を構え、国内シェア56%、世界シェア16%を獲得するまでに成長しています。しかし、そんなグローバル企業の6代目社長である石川さんは、「ものづくりの原点は根角ボルトにある」と話してくれました。 創業一族として、100年企業の歴史の重みを実感する石川さん。その想いをお届けします。


岩田 ソミック石川にはいつ頃戻ってきたんですか?

石川 アメリカから帰国して1年半後、2006年に戻ってきました。トヨタを退職する際、「実家へ帰り、今後は経営を学んでいきます」と上司に挨拶したら、「違う、TPSが経営だ」と言われたことは忘れられません。

岩田 「TPS=経営」ですか。アメリカでTPSを教えていた石川さんは、トヨタに居ながら経営について学んでいた、というわけですね。

石川 そういうことです。そして2012年、50歳の時に6代目の社長に就任しました。

岩田 社長就任の際にはトヨタに挨拶へ行ったんですか?

石川 もちろん行きました。21年間トヨタで働いていましたが、その時に初めて社長室に通されたんです。

岩田 それは緊張しますね。豊田章男さんとお会いしたのも…

石川 初めてです。

岩田 どんな言葉を掛けられたんですか?

石川 「DNAを信じろ」と言われました。

岩田 それはトヨタのDNAですか? つまり、トヨタで働いた経験を信じろ、という。

石川 いえ、違います。考え方や技術力、仕事への姿勢など大切なことはいろいろあるが、社長として何ができるかわからない。ただ、私には100年会社を守ってきた先人たちから受け継いだ血が流れている。ソミック石川のDNAを信じろ、と言われたんです。

岩田 前時代的な話のようにも聞こえますが、でもソミック石川が何世代にもわたって紡いできたDNAが石川さんの中にあることは確かで、そのDNAを信じて社長としてできることをやってみろ、ということですか。

石川 100年やってきた暖簾というのは、今更外せないんですよ。地域の人も、「ソミック石川では誰々が働いている」とか、知り合いばかり。社長になってから暖簾の重みと責任を一層強く感じるようになりましたし、その上で何ができるのか考えなければならないと改めて決意することができましたね。

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Tsukuruhito

石川 雅洋

石川 雅洋

株式会社ソミック石川
代表取締役社長

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株式会社ソミック石川

静岡県浜松市の自動車部品メーカー。自動車の重要保安部品「ボールジョイント」の製造を手掛ける。

この記事を書いたライター

是永 真人

是永 真人 ( これなが まさと )